漢文の句法の暗記用に、『漢文 ヤマのヤマ パワーアップ版』に収録されている『別冊 重要句法66』の白文を作成したので公開することにしました。印刷した白文を見て書き下し文や現代語訳を暗唱したり、返り点や送り仮名を書き込んで、句法の暗記にご利用ください。
word版
https://drive.google.com/open?id=0BywCeza9au-yenVlU0M5bHFWRTA&authuser=0
pdf版
https://drive.google.com/open?id=0BywCeza9au-yLWQ5V0l3QUlESm8&authuser=0
※白文のみであるため著作権侵害にはならないと考えていますが、問題がある場合はご指摘願います。
2014年11月14日金曜日
2014年11月12日水曜日
エステル構造決定問題の最後の部分
エステルの構造決定における、最後のカルボン酸とアルコールの合体部分がよく分からなかったので、解法を整理してみた。
問題
分子式で表されるエステルAを加水分解すると、ギ酸と2級アルコールを生じた。エステルAの構造式を示せ。
模範解答
まず、エステルを加水分解するとカルボン酸とアルコールが生じることを思い出す。そして、エステルの構造決定は、カルボン酸とアルコールの構造をまず決定して最後に両者を合わせてエステルの構造を決定する、という手順を踏む。
最初に不飽和度を計算しておく。この問では、
{ (2x5+2)-10 } ÷ 2 = 1
より、不飽和度はU=1である(Cが5個、Hが10個のため)。つまり、求めるエステルには二重結合が1つある。
さて、この問でのカルボン酸はギ酸であり、構造式は下図となる。
ギ酸は二重結合を1つ持ち、かつCを1個持つので、アルコールはCを4個持つ単結合の構造である(U=1よりエステルは二重結合を1個持つので、ギ酸で二重結合が一つあるということはアルコールは単結合である。また、エステルはCを5個持っているので、ギ酸で1個、アルコールで4個となる)。Cを4個持つアルコールの異性体をリストアップすると、以下となる。
さて、カルボン酸とアルコールの構造が決まったので、最後に両者を合体させてエステルの構造を決定しよう。私はここがよく分からなかった。
手順のポイントは以下の通り。
(1)まずカルボン酸内においてエステル基となる箇所を囲む。
(2)アルコールとカルボン酸のR基を囲む。
(3)加水されて生じたH2O部分(カルボン酸とアルコールからエステルを生成する場合は脱水される部分)を囲んで合体する。
すると上図の一番下の、エステルの構造式が得られる。
有機化学に対する雑感
大学受験レベルの有機化学は、クイズゲームとパズルゲームの融合であるという印象を受ける。
例えば、今回の例題では簡略化したが、「あるエステルを加水分解したら、銀鏡反応を示す化合物が得られた。この化合物は何か」という問題の場合、銀鏡反応を示す化合物はエステルの加水分解においてはギ酸しかない、という知識を用いて解く。この解き方はクイズを思わせる。一方、異性体のリストアップや、カルボン酸とアルコールからのエステルの構造式決定などはパズルを思わせる。
2014年11月10日月曜日
アガサクリスティの名言
ちょっと面白いアガサクリスティの名言を見つけたのでご紹介。
An archaeologist is the best husband any woman can have; the older she gets, the more interested he is in her.
どんな女性にとっても最良の夫というのは、考古学者に決まっています。妻が年をとればとるほど、夫が興味をもってくれるでしょうから。
2014年11月8日土曜日
clash, crash, crushの覚え方
スペルも訳もよく似ているが、ニュアンスが異なるclash、crash 、crush。この3つの覚え方を思い付いたので公開する。
固いもの同士が衝突した時のガチャンという音を強調するニュアンスが強いので、「clashしてflashする(ピカッと火花が散る)」と覚える。
crash
衝突して破損するというニュアンスが強いので、「crashしてcrisisが生じる」と覚える(語源的には両者は無関係)。
crush
柔らかいものと衝突して潰すというニュアンスがあるので、uの部分をケーキ作りで使う生クリームの絞り口に見立て、絞り口が付いている袋を手で押しつぶして絞るとuの部分から生クリームが絞り出されるイメージをする。
2014年11月5日水曜日
1800sと1800年代
Weblioでの翻訳でたまたま気付いたのだけれども、英語での1800s(eighteen hundreds)は1800年から1809年を指すという。すると、1800sは日本語の1800年代(1800年から1899年)とは異なることになる。今まで両者は同じだと考えてきたけど誤解だったのだ。
考えてみると、1810年代と1810s(eighteen tens)は共に1810年から1819年を指すのに、1800年から1809年だけは日本語にだけ一言で示す表現が無い。1800年代初頭という表現だと曖昧さがあり、必ずしも1809年までカバーしているとは限らない。ずっと気付かなかった日本語の欠陥だ。
2014年11月4日火曜日
プエルトリコと清少納言
プエルトリコは「プエル」「トリコ」の連語だと思っていたが、英文の授業で、Puerto Rico と綴られていて少し驚いた。ふと、清少納言の読みの切れ目は「清少」「納言」ではなく「清」「小納言」だと、中学時代に教えられたことを思い出した。
ちなみに英語の発音では、Puer to Ricoと切られて発音(プウェアト リー コウ)されるようである。
媒介変数を直接消さないグラフの描き方
媒介変数表示された関数において、パラメーターを直接消去せずにグラフを描く方法を教わったので、公開することにした。
(問題)
次の曲線のx-yグラフを描け。x = cosθ
y = cosθsinθ
但し、0 <= θ <= π/2
(解答)
まず、x、y、それぞれをパラメーターのθで微分する。
xの微分については、
dx/dθ = -sinθ ...(1)
yの微分について、まずyに半角の公式
(sin2θ=2sinθcosθ)
を適用し、その後にθで微分する。
y = 1/2 cos2θ
dy/dθ = cos2θ ...(2)
後述する増減表を得るために、(1)式と(2)式の正負がどのように決まるか考える。まず、0 <= θ <= π/2より、(1)式は常に0以下である。また、(2)式は次の軌跡を描くので、θ=π/4を境目に正負が決まる。
次に、
θ=0、π/4、π/2
の時のx,yを求めておく。
そして以下の増減表を得る。
増減表の最後の行の矢印について補足しよう。この矢印は、θがプラス方向に変化する時の、x-yグラフでの軌跡の方向を表している。例えば、2番目の左上向きの矢印は、θが0からπ/4に変化する時にx-yグラフの向きが左上向きになることを示している。これは、θが正方向に変化する時、dx/dθ = 負よりxが減少し(x-y座標では左向きに軌跡が描かれる)、dy/dθ = 正よりyが増加(x-y座標では上向きに軌跡が描かれる)するためである。
最後に
の順にプロットすると、以下のグラフが得られる。
(ポイント)
この解法のポイントは、何と言っても増減表の一番下の行の矢印である。これは、媒介変数での微分から得られるx-yグラフの軌跡の向きなのだ。dx/dθ、dy/dθの正負とx-yグラフでの軌跡の向きの組み合わせは、以下のようになる。
2014年11月2日日曜日
下世話な記事にも意識が研ぎ澄まされる
ASKAの覚醒剤事件に関する下世話な雑誌記事で、以下のような記述を見つけた。
「もとより栩内さんは、パソナ傘下の会社で秘書を務めていた。その後、南部さんの覚えがめでたくなり、彼の秘書業務を任されるようになった」(元幹部)
覚えがめでたくなり? Googleで調べてみると、古語では「覚え」が評判や寵愛を意味し、「めでたし」が「素晴らしい、見事だ、立派だ」という意味になるという。そして一応は現代語の「覚えめでたい」で寵愛を受けるという意味に、繋がるようである。
それにしても「覚えがめでたい」を、現代において実際に会話で使う人がいるのはちょっと驚きである。
また、古文の勉強をしていると、それがセンター試験程度であっても日本語に対して意識が研ぎ澄まされるのは、自分に生じた興味深い変化である。
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