分子が1の時の部分分数分解において、簡単に計算できる方法を最近の授業で教えて頂いた。備忘録を兼ねて以下にまとめておく。
1 / (x+1)(x+5) ...(1)
上記を部分分数分解する場合を考えてみよう。まず、
1/(x+1) - 1/(x+5) …(2)
と先に目指すべき形を書いておく。ここでのポイントは真ん中の記号を常にマイナスに置くことである。次にこれを通分する。
(x+5)-(x+1) / (x+1)(x+5)
分子を計算すると4となる。
4 / (x+1)(x+5) ...(3)式
ところで、(1)式とそれを部分分数分解した式は恒等式(xの値が何であろうと常に成り立つ等式)である。そして(3)式の分子の4を1にするために式全体に1/4を掛ければ(1)式と同じになり、両者は恒等式になる。したがって(3)式の展開元である(2)式にも同様に1/4を掛ければ、(1)式と恒等式になる。
1/4 { 1/(x+1) - 1/(x+5) }
このようにして部分分数分解が完成する。なお、この簡易計算は分母がもっと複雑な式でも、分子が1であれば適用可能である。
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